■ 硬度?ミネラル?アルカリ水?
硬 度とは水中に溶存するカルシウムイオンとマグネシウムイオンの総量を、これに対応する炭酸カルシウムに置換して水1リットルにつき何mg入っているかで表 したものです。これは総硬度と呼ばれるもので、一般に硬度と言えば総硬度のことです。つまり、この硬度の数値が高いと硬水、低いと軟水とされます。
当社の飲用浄水器(ROW-01)の通過水は、不純物がほぼ100%除去された純水であるため、超軟水といえるでしょう。
■ ミネラル分とお水
言うまでもなくミネラル分は人間にとって必要なものです。しかし、水からのミネラル摂取を重要視することは吸収効率から考えても、また摂取効率から考えても ナンセンスです。大切なミネラルは食物から摂取するように心がけましょう。
また、ミネラルといってもその中には「鉛」「ヒ素」「水銀」「カドニウム」など 有害な物質も含みますので注意が必要です。
「有害物質の入ったミネラル水」と「ミネラルを含まないが安全な水」。どちらが良いかに議論の余地は無いはずです。
■ アルカリ水って?
ア ルカリイオン整水器の仕組みは、水道水を中空糸膜や活性炭で濾過した後に、電解槽で電気分解したものです。電気分解すると、陽極(プラス極)に「酸性 水」、陰極(マイナス極)に「アルカリイオン水」(還元水)ができます。陽極では水の還元、陰極では水の酸化という化学変化が起こります。陰極(マイナス 極)では水酸化物イオン、陽極(プラス極)では水素イオンが出来ます。イオンとは電気を帯びている原子や原始集団のことです。
さらに、添加したカルシウム剤からのカルシウムイオンや、もともと水道水に含まれていたカルシウムイオン、マグネシウムイオンなどの陽イオンのミネラル成 分は、隔膜を通して陰極、陰イオンである塩化物イオンや炭酸水素イオンなどは陽極に引き寄せられます。
陰極に出来た「アルカリイオン水」は主にカルシウムイオンと水酸化物イオンですので、水酸化カルシウムの水溶液です。それはうすい石灰水と変わりのない物 です。
この装置でつくる「アルカリイオン水(還元水)」を飲めば、カルシウム補充、慢性下痢、消化不良、胃酸過多制酸、胃腸内異常発酵などに有効で、「酸性水」 のほうは飲用できないが、弱酸性のアストリンゼントとして美容に使用し、さらには、食器、衣類などへの洗浄効果があるというのが、メーカーのうたい文句で したが、「アルカリイオン水は健康によい」「飲むと病気が治る」「酸性水でアトピーが治る」など、誇大な宣伝をするメーカーがあらわれたため、国民生活セ ンターに苦情や問い合わせが相次ぎました。
そこで国民生活センターは商品テストを行い、1992年10月に次のような調査結果を発表しました。
<厚生省(現・厚生労働省)が認める効能について。>
@成酸のはたらきは、強いとはいえない。アルカリイオン水のアルカリ度は低く、これを飲んで胃酸を抑える力は非常に弱い。胃腸薬1包と同程度の胃酸中和力を期待するには「アルカリイオン水」を10〜20リットル以上飲む必要がある。
A酸性水の美肌効果は明らかではない。また肌の質によっては合わない場合がある。
B増加するカルシウムはもとの水のせいぜい2倍程度。カルシウムの1日の必要量をアルカリイオン水だけから摂ろうとすると、20リットル以上も飲まなければならない。
C酸性水の殺菌力はほとんど期待できない。
旧 薬事法ではアルカリイオン水に対して「慢性下痢・胃酸過多・制酸・消化不良・胃腸内異常発酵」、また同時に生成される酸性水のアストリンゼントによる美容 効果を表示することができましたが、改正薬事法では表示不可となり「胃腸症状改善」のみ表示でき、酸性水は効果の表示はできません。
京都大学名誉教授で医 学博士の川端愛義・日本水質研究所所長は「アルカリイオン水は胃酸を薄めるから、胃の役割である食べ物を消化・分解する力や消毒力を弱める。水は人間の命 を養ういちばん大切なもので電気分解するのは自然に反する行為」と平成4年9月7日付の読売新聞紙上で人体への悪影響を指摘しました。
また、実践女子大学 の山口教授(栄養化学)も「健康な人が継続して飲んだ場合は、逆に胃の障害を起こす可能性さえある。体質改善になるというが、アルカリ性の水を飲んだから といって、からだがアルカリ性になるものではない。食生活のバランスこそが大切だ。」
と平成4年10月20日付の東京新聞紙上で述べています。